世の中クズが多過ぎるので『ヴィンチェンツォ』

『ヴィンチェンツォ』韓国ドラマ/2021年

(!!ネタバレあり!!)

 

イタリアンマフィア、カサノファミリーのコンシリエーレ(顧問弁護士)ヴィンチェンツォ・カサノは、雑居ビルの地下に隠された金塊を手に入れるべく、韓国・ソウルに帰国するが、予想外の展開から巨大企業バベル・グループとの闘争に身を投じる事となり、、。

 

 

 

界隈で大盛り上がりのヴィンチェンツォ、完走致しました!

キャスト、衣装、ロケーションがゴージャスで、シリアス、ギャグ、アクション、スリラーてんこ盛りの超高級幕内弁当といった所でしょか。              

主人公ヴィンチェンツォがマフィアの手練手管を武器に、時には法廷で、時には闇でクズ達を成敗する、悪をもって悪を制す系ドラマです。

 

 

ネットをパトロールする限り、割と絶賛一辺倒なところ申し訳ないんですが、個人的には超ドツボ!というわけではなかったです。。

 

勿論一定以上の面白さはあるので、それなりに楽しみましたって所ですかね。

 

 

まずは良い所を!

 

キャスト~!

 

ヴィンチェンツォ演じるソン・ジュンギ氏。

序盤は無表情なシーンが多く腹の中が読めないんですが、どんどん可愛く、そして格好良くなっていきました。笑顔が良すぎ。個人的にはオス度高めの男性が好きなのに、こんなお雛様みてーな殿方に心揺さぶられるとは。世の中何が起こるかわからんな。

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壮絶な美肌

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(平常時の嗜好)

相方ホン・チャヨン演じるチョン・ヨビン氏

クールなお顔立ちで自立した女性を好演。メンチ切った時の説得力が最高。

フィジカルなリアクションもキレがあって良かったです。

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黒幕チャン・ハンソク演じるオク・テギョン

正直ね、この役を死ぬほど上手に演じられる役者さんは他にもいると思うんですよ。ヒャッハー系サイコパスって難しいですし。中盤まではうーん、、と思ってたんですが、終盤悪鬼と化してからは普通に観れました。し、ようあの死に様をやったなと。   

身体造りにも説得力ありましたし、これからに期待!

 

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最期はジグゾウの被害者ばり。頑張った!

 

悪徳弁護士チェ・ミョンヒ演じるキム・ヨジン

このキャスティング最高でした!ここの女性を配置してくれたのがとにかく嬉しいし、上昇志向と支配欲の化け物をとても説得力ある形で演じて下さいました。とにかく飯を食う!あと自宅に洗濯機ないんか?!

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人殺しても食欲旺盛

ハンソクの弟(表向きのバベル代表)チャン・ハンソ演じるクァク・ドンヨン

私はこの方を知れただけでこのドラマを観て良かった、、、泣           

素晴らしい役者さんでした!上手すぎる!上手すぎるー!!!           

愚鈍な御曹司から全視聴者に愛される弟キャラへのメタモルフォーゼ。死なんでくれーと願ったが、彼もそこそこな事やってたからね。。来世では幸せになっておくれ。

 

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全人類の弟代表

 

若き銀行頭取ファン・ミンソク演じるキム・ソンチョル

この人全然メインじゃないっつーか1話だけのゲスト俳優ですが、とても上手だったので。8話の唐突なBL回もこの役者さんの演技力があって成立したのではと思います。微妙な人がやったら全方位に喧嘩売る結果になるけど、彼がこのキャラを魅力的にしてくれたなと。この人も要チェックですわ。

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猫耳

すいません、ここからザクッと。なんたって多いから。

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アン君。黒目がちなコメディ名手。

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事務長。水木しげるタッチ。

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チョ社長。実は武闘派メガネ。

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クムガプラザの必殺仕事人な皆さん

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この人が出てれば一安心。前半の立役者、ホン・ユチャン氏

などなど。1話ごとにゲスト俳優やカメオ出演もあるので、詳しい方なら倍楽しめるのではないでしょうか。

 

鑑賞中1〜3話あたりまでは結構ボンヤリ観ていたんですが、4話のラスト、あのトラックのシーン。あそこは前半の白眉でした。ちゃんと怖い。そこからエンジンかかりましたね。

 

その後、パートナーとなったヴィンチェンツォとチャヨンが大企業バベルとの、やってやられてが繰り広げられるわけですが、そこも結果を先に見せて後から種明かしという絶対楽しいアレがつるべ打ちでした。(色々嬉しい小ネタもね。)

 

暴力描写も怯まずやってて偉いなと。ライターでの指パッチンなど挟みつつ、ラスト、耐性ゼロの人は観れないのではと心配になるくらい超エグい殺し方。

もうこいつらを早くぶっ殺してくれ!!!と思ってたはずなのに、こんな殺され方観ちゃうとそれはそれで引いちゃうという、、、

ここで、ああそうだった、ヴィンチェンツォってゴリゴリのマフィアで、住む世界違う人だったんだと再認識させる強烈なパンチでした。

(この話、ヴィンチェンツォが姫ポジゆえ、彼の可愛さかっこよさに男女問わずみんな惚れちゃうし、うっかりもうこのまま韓国でチャヨンと幸せに暮らしてくれよと思ってたとこでしたからね。)

 

ロマンス要素が最小限だったのも良かったです。                 人としてお互い尊敬し合っている対等な関係性。(私の愛するモルダーとスカリーを彷彿とさせました泣)

 

ラスト、人目を忍んで会えるの年一という不時着エンドでしたが(一日!短っ!)、住む世界違いすぎるし、それがベストかな。(あ、でもお互いが引退したらマルタ島で会ってほしいかも。)

 

 

 

ツボじゃなかった所は主にコメディ演出ですね。。。               ちょっとくどかったかな。。。

 

クムガプラザの面々がギャグパート担当でしたが、あまり好みではなく。即物的な笑いに感じてしまって、もうちょっとシチュエーションやシンプルな間で作ってほしかったです。占い師を拉致したシーンの流れくらいが好きでした。           (そう思うと不時着の人民班長力は凄かったなと。彼女の笑いは発明だと思います。)

 

その中ではアン君が断トツに光ってましたね。                  あと、坊さんたちの「コングラチェレーション 伴奏/木魚」は笑いました。

 

フィクションラインはかなり低めな作りではありますが(そもそも血縁とかをめっちゃ重要視してそうなイタリアマフィアでアジア人がコンシリエーレになっちゃう世界ですから)、プラザ住人が全員必殺技あるのが、、まぁアガるはアガるんですが、うーん、、だったらもうちょい体型などの説得力が欲しかった、、、特に重量挙げの彼女。腕が細い。。。あと妊娠初期は無理しちゃダメよ。。。。

 

他にも、え、金塊ちょっとでいいからみんなにあげなよとか、命を助けてもらったソクドを店でこき使うってどういう事?とか、インザーギどこ行った?とか、細い事はちょいちょいありますが、それは全部置いといて、どうしても1箇所だけ!!

ヴィンチェンツォのお母さんが殺された時、駆けつけた彼が顔にかけられた白布をとらないんですよね。                               確認しません?!顔!いくら床に2人の写真が落ちてるとはいえ、一応確認するのが人情でしょう!しかもあの時はオンマって言うつもりだったのに!泣

あそこはちょっと違和感ありましたね。。

 

とまぁ、結構イチャモンつけちゃいましたが、全体的には痛快でしたし、良い役者さんも知れて満足しております!!!

 

みんな身体に気をつけて頑張ってね!!!!