ホドとリンチの屍を拾うのは俺だ『DUNE』

『DUNE』アメリカ映画/2021年

 

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西暦1万190年。人類は宇宙帝国を築き、厳格な身分制度のもとで各惑星を1つの大領家が治めていた。皇帝の命を受けたアトレイデス家は、希少な香料を産出する砂の惑星デューン」を統治すべく旅立つ。しかし彼らは現地で、宿敵ハルコンネン家と皇帝が仕組んだ陰謀に直面する。(映画.comより)

 

 

(ネタバレあり!!!)

 

 

 

コロナ禍で延びに延びていたこちら、めちゃくちゃ楽しみにしていたのでイソイソと観賞して参りました!

 

 

楽しみにしていた割になんも調べなかったので知らなかったのですが、これ2部作の1作目なんですね。タイトル観て初めて知りました。

 

 

もう素晴らしかったです!!!!泣

 

 

まず自分的DUNEですが、中学生くらいの頃、ナウシカ王蟲のモデルとなったサンドワームが観たくてデヴィッド・リンチ版を観たはずですが、まっっったく記憶に残っておらず、、。

(サンドワームだけかろうじて、、。)

 

その後、ドキュメンタリー「ホドロフスキーのDUNE」を観賞、こちらはとても楽しかったです。ホド翁の爆発的な魅力が炸裂している点もさることながら、なるほどこれが完成していればSF映画の歴史が現在と大きく異なっていたのだろうなという、巨大なエネルギーを感じました。(リンチ版を観た後のホド翁、ここはみんな大好きだと思うんですが、私も大好きです。)

 

 

その後のテレビシリーズは未見、原作も読んではいない状態です。

 

 

この、ホドロフスキー、リンチという猛者を爆死させてきた鬼門DUNEに、我こそがと狼煙を上げたドゥニ・ヴィルヌーブ。

 

パイセンの屍を超えた甲斐がありました!

 

 

もうっ ヴィジュアル!!!!!

 

このヴィジュアルを大画面で観られただけで正直大満足です!

 

 

今回の諸々のガジェットは超無骨路線。(ドゥニっすからね!)

 

超無骨で超デカイ色んなのがおっもーいサウンドと一緒に動いているのを観てるだけで幸せでした。お得意の縦長宇宙船も最高。

 

 

様々な設定も良かったですね〜。

 

中世ヨーロッパ的な騎士道感、現代っぽい空軍、長いこと陰で暗躍してる女性限定教団(フォースっぽいの使える)、宿敵ハルコンネン家の闇属性み(ベテランキモキャラ役者、ステラン・スカルスガルドが今回も大活躍!)、砂漠の民のハイテク遊牧民感、、などなど。(シールドの表現がなるほど!と。)

 

それに加えて、この世界が連綿と続いてきた事を思わせる固有名詞の数々。

(1点だけ、「ベネ・ゲセリット」ですが作品内では「ベネ・ジェセリット」と発音していたので合わせた方が良いのでは。)

 

なんたって西暦10190年ですからね、何でもありです!!

 

 

そこにこいつしかいねぇだろっていうキャスティング。

 

 

主人公ポール・アトレイデスを演じるティモシー・シャラメ

この満を侍して感。

すみません、実は私、初シャラメでして、いや色々観なきゃ観なきゃとは思ってるんですが、うっかり今作が初邂逅になってしまい、、。

いやー、完璧でしたね。最初から彼ありきで企画が進んでいたらしいですが、ほんとありがとうございます。

繊細、憂い、愛嬌、内に秘める強さ、佇まいの美しさ、画面の持ちとバランス6角形完璧ですわ。

こりゃ宝ですな。これからも世界を宜しくお願いします。

 

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選ばれし者み

 

 

 

ポールの母、ジェシカを演じるレベッカ・ファーガソン

私この人も好きなんです。「ミッション・インポッシブル」でキレッキレのアクションを披露してましたが、今回もキレてました。

砂漠の丘の駆け上がり方、最高です。

宗教画に描かれていそうなクラシカルな見た目に内包された強さがとても素敵でした。

 

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わい、タメや

 

 

ポールの父、レトを演じるオスカー・アイザック

大好き。大好きな人しか出てない。

この方、芝居は勿論、ダンスもギターも歌も出来るし、スペイン語も話せる。(てか母国語か)

大柄というわけではないのに、物凄く重厚感がありました。話の分かるボスっていいよね。物語上、ここで退場するのは仕方ないんですが、お願いだからPART2にも何らかの形で出てくれ!!!

 

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好みでしかない

 

 

 

 

その他、今後のキーとなるゼンデイヤ(この人も上手ですね〜、フレメンの価値観をとても自然に表現してました)、ドスのきいたハビエル・バルデム(飄々おじさん)、これまでと全く同じヴィジュアルで登板のデイブ・バウティスタとジェイソン・モモア、荒くれ将軍ジョシュ・ブローリン、超絶怖いおばさんシャーロック・ランプリング(早く素顔見せて!)、、以下略。

 

 

 

ストーリーの方は、英雄誕生譚だと思うのですが、そこはドゥニですからね、どういった感じになるのか楽しみですね。

 

そして、やはりどうしてもナウシカっぽさを感じてしまうというか。

もともと原作に影響を受けているのが漫画版ナウシカですが、ドゥニ読んでるのかなぁ。読んでてほしいなぁ。

 

強大な力や相対する民族の間で葛藤するポールはナウシカに重なるし、地下研究室出てきたし、ハルコンネン家のシュワの墓地みあるし、フレメンは森の人や蟲使いだし、、。

 

そういう面でも嬉しくなりました。

 

 

 

 

で、ですね、、

ここまで散っ々ぱら褒めちぎってきましたが、冷静に考えると、うーーーーん、、、、、、実は全く新しい映画体験とまでは正直いかなかったんですよね、、。

原作自体、60年近く前に考えられたものという事もあるのですが(物語に目新しさはない)、デザインが人生初過ぎるっっ!!!って感じもなかったんです、、、。いやほんと凄いは凄いんですけどね。

 

そう思うと、こんな事言ってもしょうがないんですが、リアルタイムでSTAR WARSを観れた世代がちょっと羨ましいなと。その衝撃を味わう事ってもう無いのかなと、、。

 

 

てな事を考える位期待していたし、作品自体に大満足なのは変わりないです!

 

当然PART2も前のめりで観に行くと思います。

 

是非とも映画館で観賞して頂きたい作品でした!!

 

次もめっちゃ期待してるーーー!!!!泣