そして誰もいなくなった『麗<レイ>〜花萌ゆる8人の皇子たち〜』

『麗<レイ>〜花萌ゆる8人の皇子たち〜』 原題「月の恋人 歩歩驚心」

韓国ドラマ/2016年

 

(ネタバレあり!!!) 

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恋人と親友の裏切りで絶望したコ・ハジンはとある事故で高麗時代にタイムリープしてしまい、宮中の様々な思惑に巻き込まれていく。

 

 

久々に推しカン・ハヌルを浴びたくて鑑賞しました!

(U-NEXTで観ましたが全20話を30話に分割する手法、まじで冒涜です)

 

タイトルからしてキラッキラなので、少女漫画的ラブコメがあまり得意でない自分は相当覚悟して観たんですが、これラブコメにカテゴライズしちゃ駄目ですね。

(とにかくキラキラで押す日本の戦略、どうかと思いますよ)

中盤以降、なかなかハードな宮中謀略もの(人死にもりもり)なので、騙されて死んだ方は多いのではと思います。

 

解説、考察に関してはこの方のブログが本当に物量熱量ともに素晴らしいので、詳細知りたい方はこちらに飛んで下さいませ。

 

mikanmikan00.hatenablog.com

 

主人公コ・ハジンは湖で溺れた子供を助けようと飛び込んだら、そのまま高麗時代の宮中の皇子たちが使う風呂場にタイムリープしてしまうのですが(当然皇子たちは入浴中というつかみ)、現代人ハジンではなく、へ・スという当時の女性の体の中に魂が入り込むという設定。(スも同時に事故にあい魂のみ死んだ模様)

 

なので、現代人の感覚を残しつつ天真爛漫パワーで花萌ゆりまくり皇子達を魅了していくのが序盤。

(ここ個人的には我慢ターンでした。。すんません、だって恥ずかしいんだもん)

 

初代皇帝が逝去し、正胤(皇太子)が即位するも次期皇位を巡って謀略が派手に動き始める中盤。

(ここから好みのテイストになってきたので本腰入れました。どんどん人が死ぬよ!)

 

そして哀しすぎる終盤。。。

(え、これ序盤と同じ作品、、?)

 

 

意図的にジャンルがスライドしていく作品でしたが、それに合わせて変化していく登場人物たちが非常に魅力的でした。

 

主人公へ・ス(コ・ハジン)

このIU氏、初めて拝見しましたがなんつー上手な役者さんか。。

見た目の小動物っぽさと相反して、さばけた魅力がありました。

序盤のキャッキャウフフターンも彼女がヒロインだから乗り切れたと思います。

台詞の後のちょっとした表情や、完璧なタイミングの涙。すげえ。

オ尚宮との関係性が好きでした。

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そりゃみんな惚れる

 

ウク皇子

もうね、ハヌル祭りでした。

キラキラハヌル、殺陣ハヌル、後悔ハヌル、闇落ちハヌル、策略ハヌル、我に帰りハヌル、髭ハヌル

前半と後半の顔つきの違いとか天才でしかない。

大仰な事は一切していないのに、人が変わる様をはっきりと見せて頂きました。

スとのラストシーンも素晴らしかった。。。泣

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推しが天才という幸福

 

ソ皇子

ウクの恋敵であり、後の皇帝。

この方の顔力も良かったです。お芝居も勿論ですが、この顔あってのこの役だなと。

個人的には寄生獣実写版に出てほしかった。

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顔力

 

ヨ皇子

皇子の中での悪役を序盤から務めてくれたヨさん。

憎まれ役だけど、彼も必死だったんですね。

(私は心の中で英孝ちゃんと呼んでいました)

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英孝ちゃん

 

ム正胤

ずっと命を狙われ続け、結局毒殺されてしまう損な役回りでしたが、なんかビジュアルが良かったです。後に明かされるジモンとの絆に涙。

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レトリバー系皇子

 

ペガ皇子

芸術に秀でたペガ君。彼も悲恋に終始してしまった。。

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いい子でしたな

 

ウォン皇子

なんだか良い所が見当たらなかったこの人。

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美形以外いいとこ無し

 

ウン皇子

唯一彼だけ芝居がちょっと、、、特に前半のぶりっ子感は厳しかったです。

そういうキャラではあるのだけど、もうちょいやりようあったのでは。。

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でも最後頑張ったね

 

ジョン皇子

中盤までまっっっったく興味無かったんですが、終盤でやられました。

スへの気持ちを抑えつつ、ソへの仲介もし、最期も看取り、娘まで育てる。

皇子の中で1番人間的成長を遂げた人物なのではと思います。

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最高の男

他にも

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憎まれ皇后はこうでないと。

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応答せよのコメディ全振りアボジから一転シリアス芝居に泣かされた

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こちらも憎まれ役を全力でこなした偉い人

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なんか個人的に好きでした





 

当初の予想に反して、これでもかって位ドロッドロの権力闘争劇に発展していきましたが、その根底には、親の犠牲になった子、パワーゲームの道具となる女性、身分でのみ判断される処遇など、哀しくて愚かな背景が常にある物語でした。

 

しかも恋愛は全て成就しないという。。。

 

ラスト、現代に戻り、高麗時代の記憶を取り戻したヘジンと、今度はこちらにタイムリープしたソが出会うような甘い展開があるかなと思ったんですが(だってあんな苦労したんだから、なんかちょっと位そういうのあってもいいじゃん!!泣)、

 

なかったっすね。。。。

 

結局歴史を変えられず、愛する人を孤独にしてしまったヘジンが泣きながら謝るという

こっちが死にそうになる鬼結末。

 

と同時に一人スを想って、彼女を探しにいこうと決意するソ。

 

ここで物語は終わり、最後に2人が幸せだった時の様子が流れるのですが、

このもう決して戻れないし完全に終わってしまったけど、確かに幸福な時間は

あったんだというブルーバレンタインエンド。

 

あとは視聴者の皆さんにお任せしますって事なんでしょうけど、、

 

任すなよーっ!!!見せてくれよーっっっ!!!!!

(私はもう会えることはないかなと。。えっ辛い)

 

ヘジンの今後の人生が非常に心配です。。

 

 

 

宮中恋愛がメインでしたが、女性同士男性同士の友情や労わりなどにも

泣かされるとても重層的な作品でした。

 

食わず嫌いせずに観て良かった!!

 

鑑賞後かなりションボリしたので、キャストの仲良し画像などを漁って

心を癒したいと思います!!!泣!!!!