新たなる推しとの出会い『ETERNALS』

『ETERNALS』アメリカ映画/2021年

 

 

(ネタバレあり!!!)

 

 

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遥か太古、絶対的存在であるセレスティアルズによって生み出され、邪悪なディヴィアンツから人類を守ることを命じられた不死の宇宙種族エターナルズは7000年以上人類を見守り、時に導いていた。 遂にディヴィアンツを殲滅したエターナルズは解散しそのまま地球で密かに暮らしていた。 しかしサノスによる宇宙の生命半減が元に戻った後、再び姿を現したディヴィアンツを倒すため再度集結することとなる。

(wikipediaより引用)

 

 

 

アベンジャーズが終わり、新しいマーベルユニバースヒーロー集合の今作、鑑賞してまいりました。

 

実はちょっと期待値を下げて行ったのですが、ちゃんと楽しめました!

 

 

7000年前に地球に来て、人間を食うディヴィアンツからずっと人類を守りつつ、技術発展に貢献したりと陰ながら我々を見守ってきたエターナルズ達。

 

当然めちゃくちゃ強いのですが、じゃあサノスで大変だった時何してたかっていうと、彼らディヴィアンツ案件しか介入出来ない指令を受けているので、多分近所の人達をちょっと助けたりしてたんでしょうね。

 

 

観る前は、敵をどうするのかなと思ってたんです。

もうサノスっていう指鳴らすだけで人類の半分消せる最強の敵出しちゃってるわけですし、更にそれより強いのがまた襲って来ましたじゃあ興醒めではと危惧していたのですが、そこはきちんと考えられてました。(当たり前か)

 

宇宙の絶対的存在セレスティアルズ

星作る

知的生物作る

その知的生物を守る為に他生物を捕食するディヴィアンツ作る

そのディヴィアンツが暴走、知的生物をめっちゃ食う

ディヴィアンツ駆除の為にエターナルズ作る

エターナルズに守られた知的生物のエネルギーが一定以上に達すると新たなセレスティアルズが星の内部から爆誕し、新たな銀河が生まれる(その星は消滅)

繰り返し

 

という事らしいです。(多分)

 

 

つまりエターナルズ達は人類を帰還指令があるまでずっと守っていくもんだと思ってたのに、実はセレスティアルズの餌作りをさせられていたと。

 

っていうのを何百万年も他の星とかで繰り返していたと。(毎回記憶消されてた)

 

そこに気付いた彼らの戦いという設定でした。

 

まぁ、敵が強いのは超強いっていうか、もう相手は宇宙ですからね、パワーはインフレしているんですが、また他の星から外敵が来たってよりかは飲み込みやすかったです。

 

 

で、マーベルといえば、キャスティングの妙なわけですが、今回これから地球を守って下さる皆さんがこちら!

 

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多様になりましたー!!

アベンジャーズなんて初期メンほとんど白人男性ですからね。嬉しい!

 

 

 

セルシを演じるジェンマ・チャン

キャプテン・マーベル」のミン役を経てなんと2度目の登板!しかも主役。

長身で理知的で悩める主人公といったところ。正直そこまで印象が強く残らなかったのですが、とても絵になる役者さんですし、今後を楽しみにします。

 

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(期待してる!)

 

 

リーダー エイジャックを演じるサルマ・ハエック

以前なら絶対男性が当てられていたこの役に彼女がキャスティングされた事もとても嬉しいです。唯一、事の真相を知っていた彼女が慈しみにより反旗を翻した過程に説得力を持たせてくれました。

 

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(おかんみ)

 

 

スプライトを演じるリア・マクヒュー

子供の身体で作られた為、成長出来ずに7000年。でも実はセルシの元カレ、イカリスに恋してるという切ない設定。良いピノコ感でした。鑑賞中、この子今後めっちゃ大きくなっちゃうしどうするの?!と思ってたんですが、最後人間にしてもらえました。

 

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(良かったね)

 

 

キンゴを演じるクメイル・ナンジアニ

パキスタン出身でコメディアンでもある彼。面白パートを担当してましたが、しっかり鍛えた二の腕でキレキレアクションも披露してました。エターナルズ業が暇になってボリウッドスターになったのは楽しかったですが、ダンスの腕はそこまででしたね笑。

 

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(ごめんね!でもいい顔だったよ!)

 

 

マッカリを演じるローレン・リドロフ

マーベル初の聴覚障害者ヒーローでめちゃくちゃ脚速い彼女。ご自身も聴覚障害者だそうで、幼い頃は映画やメディアに取り上げられない為同じ障害を持つ人は世界に数人しかいないと思っていたそう。

優しげな雰囲気で友達になるなら彼女がいいですね。

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(でも5000年宇宙船に引き篭もってた強者)

 

 

ファストスを演じるブライアン・タイリー・ヘンリー

技術担当のファストス。広島への原爆投下で人類を見限ったものの、愛する人と子供を得て戦闘に再加入。

彼の同性愛者設定を殊更に強調しない所も好感持てました。子役可愛かったっすね。

指が長いので能力発揮シーンが非常に映えます。

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(コメディーターンも良いよ)

 

 

イカリスを演じるリチャード・マッデン

七王国の良心、スターク家の長男ロブでお馴染み。デイン役のキット・ハリントンとのシーンは胸熱ですな。今作でも先に死んじゃいました。端正な顔立ちなので、大義と情の間で悩む役が良く似合ってました。

 

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(融通を効かせるのが苦手)

 

 

セナを演じるアンジェリーナ・ジョリー

ご存じアンジェリーナ・ジョリー。自分、鑑賞前は彼女がセルシのポジションだと思ってたんですよ。だからあんま興が乗らなくて…。アンジーの事は大好きなんですが、何というか彼女が主役だとアンジー歌舞伎みたいになっちゃわない?と…。(マレフィセント的な)

そしたらどっこい、まさかの脇!

役柄も超絶強いが、エターナルズ特有の不治の病(記憶消去時に起こるバグでおそらくPTSD的なもの)を発症し、とても不安定な状態にあるのをドヤではなく繊細に演じてました。さすが!

 

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(すんませんした!さすがっす!)

 

ギルガメッシュを演じるマ・ドンソクことドン・リー!!!!!!!

私はドンソクの兄ィを観る為だけに映画館へ行ったといっても過言ではないです。

もうファーストショットで泣きました。ほんと涙出てきました。税金徴収課のペク課長がアンジーの隣に!!!!!

能力もシンプルに殴るだけという兄ィの二の腕を存分に生かしたものだし(張り手もやってくれた泣!)、可愛いエプロン姿でマブリー全開だし(そのパイ食わせろ泣!)、韓国語話してたの忘れる位英語流暢だし!!!!

制作者側のマブリー愛、しかと承りました。

でも死ぬの早すぎだろ!!!!!早いよ!!!!後2作ぐらいは出てよ!!!!誰がアンジーの面倒見んのよ!!!!

アンジーとの兄妹感も最高でしたね泣。今思い出しても泣けますわ泣。

 

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(辻褄とかどうでもいいから生き返ってくれー!!!!)

 

ドルイグを演じるバリー・コーガン(ほんとはキオガンだと思う)

マ・ドンソク目的で観に行ったのは本心なのですが、私、この度、彼、バリー・コーガンに落ちました。

良すぎる…。

「聖なる鹿殺し」で全ての不条理を体現した不条理顔役者として今まで認識してたのですが、これはやばい。私好みの魅力が炸裂してました…。相変わらず顔は不条理なのですが、ふいに見せるマッカリへの可愛さのギャップがズルすぎる。彼の出演作を漁らなくてはと思っている所です。やばい。

 

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(不条理とのギャップ。やばい)

 

 

あとはこちら

デインを演じるキット・ハリントン

何も知らないジョン・スノウことキット・ハリントンですが、今回も割と何も知らなかったですね。ただこの先、人間側のヒーローとして活躍していくそうです。

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(ちょっとだけ知ってる)

 

 

 

というわけで、地球が毎回大変な事になりヒーローが奔走するという荒唐無稽な世界観を、しっかりとした役者陣とアップデートされた倫理観で出だしは好調でした!

 

アベンジャーズシリーズが未見でもそれほど問題はないかなと思います。サノスってラスボスが人類を半分消滅させた事がある、それをアベンジャーズが元に戻した位知っていればいいかな。(しかし、字幕の指パッチンってどうにかならないんですかね。それでいいのか?)

 

マーベルはその時々の社会を反映させた作りになることが多いので、これからもなるべくリアルタイムで追っていけたらなと思います。

 

新たな推しも見つけられたしね!

 

ありがとうございましたー!!!!

 

 

 

私的最高作品『お嬢さん』

『お嬢さん』韓国映画/2016年

 

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1939年、日本統治下の朝鮮半島。孤児として生まれ、詐欺集団に育てられた少女ナム・スッキ(キム・テリ)は、捨てられた乳児の世話をして日本人に売ることで生計を立てていた。

ある時、「藤原伯爵」と名乗る詐欺師(ハ・ジョンウ)がスッキたちにある計画を打ち明ける。それは、日本人の華族と結婚して「上月こうづき」という和名を手に入れた親日派朝鮮人の男(チョ・ジヌン)の姪・秀子(キム・ミニ)を誘惑して夫となり、上月の亡き妻が遺した莫大な遺産を手に入れるというものであった。藤原伯爵は、スッキに上月家の女中として働き、秀子と自分が結ばれるように手助けするよう持ちかける。報酬が手に入れば自由の身になれると考えたスッキは、伯爵の話に乗る。

スッキは侍女「珠子」として豪壮な上月邸に潜入し、侍女長の佐々木夫人(キム・ヘスク)の案内で令嬢・秀子に近づくことに成功。秀子の小間使いとして身の周りの世話をすることとなる。

書籍愛好家として知られる上月は離れに広大な書斎を設けており、秀子は決まった時間になると朗読の練習に行くと言って上月が待つ書斎に向かう。スッキは秀子から呼びに来るよう言われた時間に書斎を訪ねるが、室内に足を踏み入れることは許されない。どこか陰のある秀子の美貌と予測不可能な言動に翻弄されるスッキであったが、昼夜を分かたず時間を共にする中で距離を縮めていく。

上月邸に現れた藤原伯爵が計画どおりに秀子を懐柔する一方で、秀子に惹かれ始めていたスッキは、彼女が伯爵の術中に嵌っていく様を見過ごすことができなくなる。謀略と情愛の狭間で葛藤するスッキ。しかし、秀子と藤原伯爵、そして上月の間にもまた、ある秘密があった。(Wikipediaより)

 

 

(ネタバレありー!!!!!!!)

 

 

 

もう、最っっっっっっ高でした(号泣)

 

 

私の好みのドツボで、観たいものが全て詰まっている作品でして…。

映画館に行かなかった事を後悔するくらい大事な作品になりました。

 

 

原作はウェールズの作家、サラ・ウォーターズの小説「荊の城」ですが(こちらは未読)、舞台を日本統治時代の朝鮮に置き換え、ストーリーもかなり変更が加えられているようです。

 

 

何の前知識もないまま鑑賞したのですが、(それが良かった!)

 

物語は3部構成になっており、

 

第1部は、女中スッキ(珠子)目線

 

第2部は、お嬢様秀子目線

 

第3部に、総まとめ

 

といった感じ。

 

 

 

この1部と2部の視点の転換に痺れまくりでした。いやー、やられた、やられた。こういうの大好きですよ。

 

 

最初の主人公であるスッキは、詐欺擬似家族の中で色々なスキルを身につけ、よく目端の利く(と自分では思っている)少女。16〜7歳位かな。

 

仲間の藤原の誘いで、大金稼いで朝鮮からおさらばする為に虎視眈々とお屋敷女中として、任務遂行していくものの、徐々にお嬢様秀子に情が移り、悩ましい…と思っていたら、実は騙されていたのは自分の方だった!!!

 

という1部目。

 

 

クルッと視点が変わり、秀子目線で語られる彼女のこれまでの人生。

 

母の自死により孤児となった没落貴族の秀子は、叔母のいる朝鮮に引き取られるが、その叔母の夫、日本に帰化した朝鮮人、上月のクソ変態趣味(エロ本を金持ちの前で朗読させたり、SMプレイを強要)の為、虐待されながら育つ。

 

(ここ、辛かったなぁ…。少女時代の子役がまたほんと可愛くて…。)

 

ある日、朗読会に来た藤原に、上月の出張中、女中と3人で財産持って日本へ逃亡し、女中を秀子名で精神病棟にぶち込んだ後、金を山分け&結婚という計画を持ちかけられ了承。

 

そこで後の犠牲者、スッキが登場するわけですが、ここから1部の場面に全く違う感情が立ち上がってくるのが素晴らしかったです。

 

交わす目線や小道具など、なるほどそういう事だったのねー!という伏線回収における快感。

 

あ、そうそう、今作は百合映画として名高いかと思うのですが、あの濡れ場ね。

 

まずは役者さんのガッツに感謝。

 

百合に限らず性的なシーンの場合、現場がどうだったか、また必要なシーンだったのか、最近は常々気になるのですが(その点を考慮し専門家を入れたSEX EDUCATIONは素晴らしい)、諸々の記事を読むと監督はかなり気を使っていそうで少し安心しました。(現場までは分からないのですが、役者陣と綿密にディスカッションを重ねた模様)

 

 

そして、ずっと性的搾取虐待されてきた秀子が自分とスッキの為にその知識を使い、お互いの手を取り合うシーンは最高でした。

 

 

その後、秀子とスッキが藤原の目論見を超え結託し、逃亡計画遂行の夜、秀子の牢獄である蔵書部屋の春本をメッタメタに破壊するカタルシスからの夜明けの平原を駆ける2人の美しさ。

 

何と素晴らしいっっっ!!!!!

 

「私の人生を壊しに来た救世主」

 

素晴らしすぎるーーーーーっっっ!!!!!

 

 

 

ちょっとここで役者陣を…

 

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女中スッキを演じたキム・テリ氏

 

そういや「スペーススウィーパーズ」で上手だなと思ってたこの方、ほぼ無名の状態から1500倍ものオーディションを通過し抜擢。

 

小賢しく野心はあるが、根が純朴で感情をすぐ表に出してしまうこの役にピッタリでした。

細かい仕草や表情から、スッキをよく理解している事が伝わりましたし、身のこなしなどもリアリティーがありました。

 

 

 

お嬢様秀子を演じたキム・ミニ氏

 

この人凄い…。この、何ていうか、色気っつーか、色香。

顔立ち自体が絶世の美女ってわけじゃないのにドシャドシャ出てましたね…。

もうここまで来ると芝居を超えて、ご本人の何かなのでは、とも思います。(実際モテモテなようですし…)

 

いや勿論お芝居も超絶激うまなんですけどね。ほんと芝居ってセンスだな〜って思います。

 

あの、スッキが精神病棟に入れられた時のこっそり涙を堪える様子、ああいう些細な表現に物凄く長けた役者さんだなと。

参りました。

 

 

藤原伯爵を演じたハ・ジョンウ(左端)

 

もうこの人物だけで1本作れるのではというくらい深みのあるキャラクター藤原。

下男とムーダン(祈祷師)の間に生まれ、蔑まれ、しかし持ち前のクレバーさと器用な手先でスラムをサバイブし、日本人に成りすませる程流暢な日本語を話す彼。どんだけ努力を重ねたんだと。

監督曰く、藤原は「学び損ねた男」だそうで。確かにここまで能力が高いので、きちんとした教育を受けられさえすれば、正しい方向にその力を使えたんだと思います。

そういう意味でも泣ける。

しかもさ、彼は秀子に一目惚れしてたんですよね。どうしても手に入れたいけど、正攻法じゃまず無理だから、その良い地頭フルに使って計画して、その上、彼の世界で弱みを見せるのは御法度だから秀子に全然愛してない、金しか興味ないとか言っちゃって。

もし、藤原が本音を見せていたら展開も違っていたのかもしれないとも思いました。

それもいい!!!!

 

でまた、ハ・ジョンウが最高なんですよ。

この人も独特の色気があるんですよね。目がいいなと思いました。「チェイサー」の時は死ぬ程キモかったあの目がこんなにも情緒を語るのかと。ちょいちょい下卑た表情になるのもうまかったですね〜。

 

 

 

上月を演じたチョ・ジヌン氏

 

「シグナル」のイ・ジェハン!!!

あのイ・ジェハン!!!!!!

がっっっ!こんなにキモくっっっっ!!!

凄すぎるーーーーーー!!!!!!

キモーーー!!!!すげぇぇぇぇぇ!!!!

 

この上月という男は上昇志向から日本に帰化した朝鮮人なので、全編通してラスト以外の台詞が日本語なのですが、彼の日本語に感動しました。

 

というか、主要キャストの台詞半分は日本語なんですよ。これ自体が凄いと思いますし、皆さんきちんと喋ってる。私は日本語ネイティブですが、ほとんど正確に聞き取れます。これは本当に凄まじい努力だと思います。秀子に至っては東北弁まで話す!!

よく日本人キャラを出しといて全く聞き取れない日本語を話させる映画も多いですからね。

この長台詞の掛け合いをこなした役者陣を心から尊敬します!!

 

で、ジヌン氏ですが、何というか日本語が日本語の音程になってるんですよ。間とかも、完全に単語や文法を理解している話し方。

 

彼の芝居が自分的に超好みという事も相まって至福の極みでした(泣)

 

 

他には佐々木夫人の妖怪感や、叔母の狂気など、あ、イ・ドンフィ氏も端でいましたね!

 

 

 

 

物語の終盤、スリ一家の手を借り精神病棟を脱出したスッキと、藤原から貞操を守りきった秀子が偽造パスポートで上海へ出国。

 

上月の追手に捕まった藤原は地下の拷問部屋を連れていかれ、きっちり拷問を受けるものの水銀煙草で上月を相討ちにする。

 

この拷問シーン、凄惨でありながらなんかコミカルで良かったです。

 

女性2人に復讐をさせない所もいいですね。

お前らなど勝手に潰しあって勝手に死ねという。

 

死ぬ間際、藤原が弱っていく吐息と共に思い返す秀子の様々な表情。

めっちゃ惚れてたんやな。(いいね)

 

 

ラスト、船上で自由を謳歌する2人のベッドシーンで終わるのですが、すみません、正直ここ初見では蛇足では?と思ってしまいました。

 

ここまで見せられなくても、鈴の音とかだけで分かるんだけど、と。

(あと知らんがなって話ですけど、私えづき癖があって、あんな大きな鈴を口に入れるシーン観るだけでえづいちゃうんですよね…。思い出すだけで今もちょっとえづいてる)

 

ただ監督インタビューで、

 

''メイルゲイズ、男性視点で撮ってはいけないと、自らを検閲しながら撮っていました。
とはいえ、女性の体の美しさ、女性が快楽を楽しむことに対する賛美を惜しまず、
ポジティブなものとして捉えたかった。
私は原作を読んでいた時から最後は濡れ場で映画を終えたいと思っていました。
というのは、秀子は子どもの頃から性的に強い搾取を受けて成長してきた女性だから。
最後は男性の視線にさらされる対象、男性が好む物語を朗読する女性ではなく、
好きなことをし、快楽を追求する形で終わらせてあげたいと思いました。
それが私からの秀子へのプレゼントです。"

(三角絞めさんブログから引用)

 

と仰っていて、なるほどなと。

そういう事ならいいよ!となりました。(あっさり)

 

 

兎にも角にも、美術も衣装も映像も音楽も全てが美しく、その上、胸のすくシスターフッド

 

また自分にとって1番好きな映画が増えてしまいました。

 

こういう映画体験がしたくて、私は映画を観ているのです!

 

最高でしたーーーー!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

社会派エンタメとはこの事だ!『CANDYMAN』

『CANDYMAN』アメリカ映画/2021年

 

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シカゴの高級住宅地に引っ越してきた新進気鋭のアーティストのアンソニーと恋人であり画商のブリアンナ。創作活動に行き詰まる中、ある日2人はこの地に伝わる都市伝説を聞く。

 

 

(ネタバレあり!!!)

 

 

 

ジョーダン・ピール製作、脚本という事で鑑賞して参りました!

 

ピール作品に関しては「ゲット・アウト」でぶっ飛ばされ大ファンになった口です。(この流れの人がほとんどだと思いますが。)

 

2作目「アス」も前作には及ばないものの充分楽しみました。こちらはルピタ・ニョンゴがごいすーでしたね。(たまにあのモノマネの練習します。)

 

 

さて、今作ですが、今回もとても楽しめました!!

 

ピール作品は、常に捻りが効いていて、こちらの予想しない展開になっていく心地よさがあります。

ちなみに今作は1992年に作られた「キャンディマン」の続編という立ち位置になってますが、私は何も知らずに観に行きました。(オリジナルがある事すら知らなかったです汗)

 

そこに関しては全く問題なかったですね。というか登場人物と同じ歩調でストーリーに没入出来たと思います。

 

観ていたとしたら嬉しいサプライズが散りばめられているので、それはそれで楽しそうですよ。

 

 

物語は、元々公営住宅のあったカブリーニ・グリーンが舞台。

低所得者層(主に黒人)が住んでいたが、再開発の名目で今や高級コンドミニアムがばんばんぶっ建つように。

 

そこに主人公アンソニーと彼女ブリアンナが越してきたわけですが、このアンソニーが売り出し中のアーティストって設定がまず良かったです。

 

ブリアンナがイケイケのギャラリーに勤めているため、彼女に食わせてもらいつつ、いい感じのエキシビションにぶっ込んでもらえる手筈になってるんですね。

 

ただ行き詰まっていた為、より刺激的なモチーフを求めて地元に伝わる都市伝説を調べ始める。

 

(この1つ目の都市伝説が、オリジナル版主人公のストーリーと重なるのですが、上手い作りだなぁと思いました。)

 

その時、昔からカブリーニ・グリーンに住む老人からキャンディマン伝説を由来(ざっくり言うと無実の黒人男性が警察のザルな捜査により撲殺された)を聞き、作品を描き上げるのですが、この絵が超ひどい笑

 

まじでひどかったです笑笑

 

この時点ではアンソニーって、とにかく売れたい気持ちが先行している割と薄めの作家なんですよね。

 

で、何とかエキシビションでキャンディマン伝説をオシャレインスタレーションにして展示するんですが、批評家に酷評される。

 

ここで第一の惨劇が起こります。

 

クローズ後のギャラリーで嫌味なセクハラオーナーとお手伝い女子大生がヤろうとしてる最中、アンソニーの作品である鏡に向かってキャンディマンて5回言っちゃう。そんで現れてくれるキャンディマン。

 

ホラーの定石をしっかり踏んで、バッチリゴア描写を見せてくれました!(直接的なゴアはここくらい)

 

全国区のニュースになり、自分の名前と作品名が放送されてちょっと喜ぶアンソニー。(あっさ。でも分かるよ。)

(これはチャンスだとばかり更にリサーチしていく最中、何故か蜂に刺されるアンソニー。)

 

しかし、自分の作品を酷評した批評家が手のひら返しでインタビューをしてきたあたりから、おや?となると同時に徐々にキャンディマンに取り込まれていくアンソニー

(ここら辺のアート界への皮肉も嬉しかったですね〜。めっちゃいるんだろうな、こういう奴ら。)

 

そこから第二第三の惨劇とアンソニー自身の崩壊(文字通り身体が崩壊していく。爛れがハニカムという細かい仕事。)が加速し、自分とキャンディマンとの隠された接点を知ることとなります。

(アンソニーは赤子時代、キャンディマンに攫われ生贄にされそうになった所をオリジナル版主人公であり、今回の第一の都市伝説のモンスターとされていたヘレンに救出されていたが、その時点でおそらく次の受け皿として目を付けられていた?)

 

再度、例の老人を訪ね、キャンディマンとはその昔肖像画家だった黒人男性で、裕福な白人女性と恋に落ちたが、女性が妊娠した事がバレると白人のリンチにより惨殺された事を知ります。

右腕を切られ鉤爪を入れられ、胸に蜂蜜を塗られ大量の蜂に刺されるという殺され方。遺体は燃やされ、カブリーニ・グリーンはその遺灰が撒かれた土地。

 

 

 

ここから視点はブリアンナに移り、行方不明になったアンソニーを探し当てると、過去のトラウマによりキャンディマン狂信者になっていた老人に、新たなキャンディマンとして仕立てあげられていました。

(右腕を切られる時に静かに涙するアンソニー泣)

 

ブリアンナは命からがら逃走し、襲ってきた老人を撃退。その時、瀕死でありながら理性が残り、完全に無抵抗のアンソニーを駆けつけた警官が問答無用に射殺。

 

そこからの流れが最高でした。

 

手錠をかけられ(なんでだよ)、パトカーに乗せられ、何の話も聞かず警察側(つまり白人側)に都合のいいストーリーを脅しながら押しつけてくる警官。

 

要求を飲まなければ、でっち上げの罪で刑務所送りをされる事を悟ったブリアンナがキャンディマンと呟き始める。(5回目を警官に言わせる粋!)

 

すると新生キャンディマンとして復活したアンソニーが警官をぶっ殺す!!!!(YES!!!!)

 

ラスト、大量の蜂を纏ったアンソニーから、初代キャンディマンが現れ、ブリアンナに「伝えていけ」と言い残す。(ここは実際オリジナル版のキャンディマンを演じた方だそう!)

 

 

うおー、だいたい書いてしまった。

 

なんか凄く物語自体を語りたくなる作品なんですよね。

 

大概、モンスターvs登場人物になる所を、そうはしない。

キャンディマンは今も新たに生まれ増殖している、なぜなら差別や偏見が無くならないから。

 

痺れるっっっ泣。

 

 

 

ピールはオリジナル版を観て、黒人のモンスターがとても嬉しく、大切にしていたそうです。

 

そこに常に彼が提示する差別、偏見、抑圧に対するドでかい問題意識を本当に見事にミックスしていました。

 

黒人差別に関して、自分はまだ勉強不足できちんと語る言葉を持ち合わせていないのですが、それでも現在もなお頻発する、差別による殺人事件にはいつも胸が潰れる思いでいます。

 

当事者であるピールが、その想いをストレートにではなく、映画内に落とし込んで、しかもそれをエンタメ作品として超絶面白く提示する、その手腕!!!!

 

大満足です!!!!

 

スラッシャーホラーとしてもツイストの効いた演出がありますし(引きの惨劇、鏡の中の蜂、崩れる身体などなど)、意表を突くカット割りなど見所も満点です。ニア監督、いい仕事してますね。

 

観た人とあれやこれや言いたくなるとても良い作品でした!!!

 

ありがとうございましたー!!!!

 

 

 

 

ホドとリンチの屍を拾うのは俺だ『DUNE』

『DUNE』アメリカ映画/2021年

 

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西暦1万190年。人類は宇宙帝国を築き、厳格な身分制度のもとで各惑星を1つの大領家が治めていた。皇帝の命を受けたアトレイデス家は、希少な香料を産出する砂の惑星デューン」を統治すべく旅立つ。しかし彼らは現地で、宿敵ハルコンネン家と皇帝が仕組んだ陰謀に直面する。(映画.comより)

 

 

(ネタバレあり!!!)

 

 

 

コロナ禍で延びに延びていたこちら、めちゃくちゃ楽しみにしていたのでイソイソと観賞して参りました!

 

 

楽しみにしていた割になんも調べなかったので知らなかったのですが、これ2部作の1作目なんですね。タイトル観て初めて知りました。

 

 

もう素晴らしかったです!!!!泣

 

 

まず自分的DUNEですが、中学生くらいの頃、ナウシカ王蟲のモデルとなったサンドワームが観たくてデヴィッド・リンチ版を観たはずですが、まっっったく記憶に残っておらず、、。

(サンドワームだけかろうじて、、。)

 

その後、ドキュメンタリー「ホドロフスキーのDUNE」を観賞、こちらはとても楽しかったです。ホド翁の爆発的な魅力が炸裂している点もさることながら、なるほどこれが完成していればSF映画の歴史が現在と大きく異なっていたのだろうなという、巨大なエネルギーを感じました。(リンチ版を観た後のホド翁、ここはみんな大好きだと思うんですが、私も大好きです。)

 

 

その後のテレビシリーズは未見、原作も読んではいない状態です。

 

 

この、ホドロフスキー、リンチという猛者を爆死させてきた鬼門DUNEに、我こそがと狼煙を上げたドゥニ・ヴィルヌーブ。

 

パイセンの屍を超えた甲斐がありました!

 

 

もうっ ヴィジュアル!!!!!

 

このヴィジュアルを大画面で観られただけで正直大満足です!

 

 

今回の諸々のガジェットは超無骨路線。(ドゥニっすからね!)

 

超無骨で超デカイ色んなのがおっもーいサウンドと一緒に動いているのを観てるだけで幸せでした。お得意の縦長宇宙船も最高。

 

 

様々な設定も良かったですね〜。

 

中世ヨーロッパ的な騎士道感、現代っぽい空軍、長いこと陰で暗躍してる女性限定教団(フォースっぽいの使える)、宿敵ハルコンネン家の闇属性み(ベテランキモキャラ役者、ステラン・スカルスガルドが今回も大活躍!)、砂漠の民のハイテク遊牧民感、、などなど。(シールドの表現がなるほど!と。)

 

それに加えて、この世界が連綿と続いてきた事を思わせる固有名詞の数々。

(1点だけ、「ベネ・ゲセリット」ですが作品内では「ベネ・ジェセリット」と発音していたので合わせた方が良いのでは。)

 

なんたって西暦10190年ですからね、何でもありです!!

 

 

そこにこいつしかいねぇだろっていうキャスティング。

 

 

主人公ポール・アトレイデスを演じるティモシー・シャラメ

この満を侍して感。

すみません、実は私、初シャラメでして、いや色々観なきゃ観なきゃとは思ってるんですが、うっかり今作が初邂逅になってしまい、、。

いやー、完璧でしたね。最初から彼ありきで企画が進んでいたらしいですが、ほんとありがとうございます。

繊細、憂い、愛嬌、内に秘める強さ、佇まいの美しさ、画面の持ちとバランス6角形完璧ですわ。

こりゃ宝ですな。これからも世界を宜しくお願いします。

 

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選ばれし者み

 

 

 

ポールの母、ジェシカを演じるレベッカ・ファーガソン

私この人も好きなんです。「ミッション・インポッシブル」でキレッキレのアクションを披露してましたが、今回もキレてました。

砂漠の丘の駆け上がり方、最高です。

宗教画に描かれていそうなクラシカルな見た目に内包された強さがとても素敵でした。

 

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わい、タメや

 

 

ポールの父、レトを演じるオスカー・アイザック

大好き。大好きな人しか出てない。

この方、芝居は勿論、ダンスもギターも歌も出来るし、スペイン語も話せる。(てか母国語か)

大柄というわけではないのに、物凄く重厚感がありました。話の分かるボスっていいよね。物語上、ここで退場するのは仕方ないんですが、お願いだからPART2にも何らかの形で出てくれ!!!

 

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好みでしかない

 

 

 

 

その他、今後のキーとなるゼンデイヤ(この人も上手ですね〜、フレメンの価値観をとても自然に表現してました)、ドスのきいたハビエル・バルデム(飄々おじさん)、これまでと全く同じヴィジュアルで登板のデイブ・バウティスタとジェイソン・モモア、荒くれ将軍ジョシュ・ブローリン、超絶怖いおばさんシャーロック・ランプリング(早く素顔見せて!)、、以下略。

 

 

 

ストーリーの方は、英雄誕生譚だと思うのですが、そこはドゥニですからね、どういった感じになるのか楽しみですね。

 

そして、やはりどうしてもナウシカっぽさを感じてしまうというか。

もともと原作に影響を受けているのが漫画版ナウシカですが、ドゥニ読んでるのかなぁ。読んでてほしいなぁ。

 

強大な力や相対する民族の間で葛藤するポールはナウシカに重なるし、地下研究室出てきたし、ハルコンネン家のシュワの墓地みあるし、フレメンは森の人や蟲使いだし、、。

 

そういう面でも嬉しくなりました。

 

 

 

 

で、ですね、、

ここまで散っ々ぱら褒めちぎってきましたが、冷静に考えると、うーーーーん、、、、、、実は全く新しい映画体験とまでは正直いかなかったんですよね、、。

原作自体、60年近く前に考えられたものという事もあるのですが(物語に目新しさはない)、デザインが人生初過ぎるっっ!!!って感じもなかったんです、、、。いやほんと凄いは凄いんですけどね。

 

そう思うと、こんな事言ってもしょうがないんですが、リアルタイムでSTAR WARSを観れた世代がちょっと羨ましいなと。その衝撃を味わう事ってもう無いのかなと、、。

 

 

てな事を考える位期待していたし、作品自体に大満足なのは変わりないです!

 

当然PART2も前のめりで観に行くと思います。

 

是非とも映画館で観賞して頂きたい作品でした!!

 

次もめっちゃ期待してるーーー!!!!泣

 

 

 

ライトに楽しむデスの旨味『イカゲーム』

イカゲーム』 韓国ドラマ/2021年

 

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事業に失敗し、巨額債務者の中年ソン・ギフンはある日奇妙なゲームに参加する事となるが、、

 

(ネタバレあり!!!!)

 

 

全世界で爆流行りの『イカゲーム』を観賞してまいりました!

 

普段自分はほとんどデスゲームものは観ないタイプで、かろうじて「バトルロワイヤル」「CUBE」「ハンガーゲーム」「SAWシリーズ」を2作目までくらい、、。

漫画も「カイジ」と「GANTS」の有名エピソードをちょろちょろっと読んだ程度です。

 

 

なのでネッフリに上がってきた当初は全く食指が動かず観るつもりはなかったのですが、流行りもんには乗っておこう精神で完走しました。

 

 

全体的に悪くはなかったと思います。

むしろ作り手側のスタンスが明確で、そこは好感が持てました。

 

私の受け取ったスタンスは、

 

1  デスゲームの旨味を分かりやすく抽出

 

2  ゲーム攻略そのものよりプレイヤーに重点

 

の2点です。

 

 

デスゲームの旨味っておそらく、

 

・人がゴミのように死ぬ(&殺され方)

・極限状態で浮き上がる本性や人間模様

・ある種の天才や弱者がゲーム攻略のキーマン

 

なのかなと思ってまして。(素人考えですが)

 

 

ここら辺を非常に分かりやすく、簡潔に提示していたと感じました。

 

 

とにかくゲームのルールが超単純。

 

だるまさんが転んだや型抜きなど子供の遊びがテーマなので観てりゃ分かる。

 

(正直、これはとても助かりました、、。自分、ゲームルールの覚えが極端に悪い人間なので。

HUNTER×HUNTERのクロロvsヒソカ戦は何回読んでも分かりません、、。)

 

ギリギリ説明のあるイカゲームですら、秒で肉弾戦になりましたからね。

 

凄惨な場面の対極にある幼稚なビジュアルもインパクトありますし。

 

 

なので、視聴者はキャラクターに集中力を全振り出来る作り。

 

ここが上手かったんだと思います。

 

 

全員、巨額債務者であるわけですが、この場に参加するに至った事情をきちんと見せて(勿論メインキャストだけですが)、それぞれに感情移入させる。

また、キャラクターも分かりやすい分類で混乱しないように設定してあります。

 

 

主人公であるソン・ギフンを演じるイ・ジョンジェ氏。

観てる間、ずーっと「新しき世界」の主人公に似てるなと思ってたら、その人でした。役者って凄い。

序盤はしょうもないクズだし、馬鹿っぽいし、見た目も冴えないけど、観ていく内にこいつイイ奴だな、生き残って欲しいなと思わせる魅力がありました。人懐っこい笑顔が良かったですね。

 

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まだ何も知らない頃

 

 

 

ギフンの幼馴染でソウル大学出の秀才チョ・サンウを演じるパク・ヘス氏。

エリートだったものの先物で失敗し、横領罪などで逃亡中。

こんなはずじゃ無かった人生に絶望し、悪魔に魂売っちゃったサンウ。一線を大幅に超えたアリとのビー玉戦、良かったっす。

 

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目が良い

 

 

 

脱北者であり、家族と暮らすためにスリを繰り返すカン・セビョクを演じるチョン・ホヨン氏。

私、この方めちゃくちゃ好みでした。

モードな見た目に低い声、すさんだ雰囲気を抑えた芝居ににじませてて、こんな素敵な役者さん知らんかった!と思ったら今作が初出演だそうで、、。すげーや。(ジヨンとのビー玉戦は泣いた、、)

この方は今後も追っていきたいなと思います。

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パリコレとか出ちゃうモデルさん

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モードよーーー!!!

 

 

その他、出稼ぎ労働者のパキスタン人アリや、

筋もんのドクス(ホリエモンって言われてて笑った)、色んな意味でたくましい厄介おばさんミニョ、脳腫瘍で老い先短いじじいイルナムなど、

アジア人見分けつかない問題にめっちゃ配慮した布陣。

 

イケメン枠として、行方不明の兄を探し潜入した刑事ジュノ(彼は崖から落ちたので生きてます)。

 

そして大スターである、コン・ユとイ・ビョンホンをぶっ込む幕の内弁当!!

(世界を獲ってやるぜ感がビンビンで景気良かったっすね。)

 

 

ストーリー展開も予想はつくものの、丁寧に作ってあったと思います。

なんていうか、真摯だなと。

作り手側が舐めてないんですよね。

特にジャンルものは「こういうのやっときゃいいんでしょ」感が出るとこちらはすぐに察知するんで。

それが無く、良い役者陣で熱く作られていたなと感じました。

 

 

 

 

んーーーーとは言えですね、、

 

凄くテンションが上がる作品かと言われると全くそんな事ないというか、、

 

 

終盤にゲーム開催の黒幕と優勝者のギフンが対峙するのですが、ここかなぁ、、。

 

黒幕は例の脳腫瘍じじいイルナムだったわけですが(これは完全ノーマークでした)、

そのイルナムは超絶金持ちゆえ、人生がつまんないから楽しむために、このゲームをやったと。

 

いや、楽しむためっていうのは最初から分かってたんですよ!!

そりゃそうでしょうよ!!!

そういう理由は100万回観たことあるから、その先をやってほしかったんすよ!!!!

 

別に整合性とかいらないから、こんな馬鹿げたゲームを開催しちゃう位の狂気じみた何かが観たかった、、、。

 

死にかけのじじいの独白にドン引きしたかったんすよ、、、。

 

 

 

ここがもっと強ければ、かなり印象は変わったと思います。

 

 

 

ラスト、髪を赤く染めて心機一転したギフンが娘のいるアメリカに向かおうとする途中、ゲーム続行に気付いてしまい、再度乗り込む決意をした所で終了。

(髪赤っ!なんで?!って思ったんですが、監督によると怒りが込められてるそうです。ふーん)

 

おそらくイ・ビョンホンがじじいの遺志をついでるんでしょうなぁ。弟刑事も生きてるし、シーズン2は作られそうっすね。

 

 

観賞後は何とも言えぬ凪いだ心持ちになったのですが、デスゲームものを全く観た事ない人だったら楽しめるのかしら、、と思った次第。

 

良いところもたくさんあった作品だとは思います。綱引きの勉強にもなったしね!

 

そして流行りもんを観とくと世界中で作られているパロディ動画も楽しめるんで、損はないかなと!!!

 

って感じです!!!

 

 

追記:日本のデスゲーム作品のパクリだという意見、そんな事言ったら全ての作品は過去作品の何らかの影響を受けて作られていると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本当に大変なのは諦めない事『シグナル』

『シグナル』2016年/韓国ドラマ

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(ネタバレあり!)

 

警察のプロファイラー・パク・ヘヨンはある日、15年前の未解決事件を追うイ・ジェハン刑事から、壊れた無線機を通じてその未解決事件の有力な手がかりを教えられる。

時効まであと数日のところでかつてのジェハンの後輩・チャ・スヒョン刑事と共に事件を解決することに成功する。

その後もヘヨンはジェハンと交信を続けていくうちに、彼が過去の人間であることに気付く。一方でスヒョンは、15年前に失踪したジェハンの行方を捜し続けている。(Wikipediaより)

 

 

 

最高ドラマ「ミセン」、超最高ドラマ「マイ・ディア・ミスター」のキム・ウォンソク監督作品との事で鑑賞しました。

 

 

とても面白かったです!!!

 

ミステリーサスペンス+タイムループものですが、双方がバランスを崩す事なく集中して観られました。

 

しょっぱな心掴まれたのは、主人公同士の最初の通信シーン。

現代側の刑事ヘヨンは初めてだが、過去側の刑事ジェハンにとっては最後の通信であるという作りに痺れました。確かにお互い初めてだったら状況が分からずテンパって終わりだよなと。

 

そこから第一の事件を解決、チーム結成からの無線で過去と通信する必然性、更に主人公3人の置かれた立場をスムーズに見せるという手際の良さ。

 

ただでさえ事件ものは複雑なのに、そこにSF要素を加えた上で、こちらを混乱させない製作陣の手腕、最高です。

 

絶妙なルールが徐々に立ち上がってくるのも良かったですね。

 

 1  無線が繋がる時刻は必ず夜11:23 で通信時間は1〜1分半程度。

 (こういう時刻縛り、いいですよね〜大好物です。)

 

2   現代から過去に直接干渉すると歴史改変は出来るが、新たな被害者が出る。

    (これも渋い。現代から犯人教えて未然に万事解決とはならんのです、、。)

 

3   過去が変わる瞬間、風が吹く。あと、捜査資料の文字や写真がブルブルしながら変わる。

    (ここ、風はまぁいいとして、ブルブルはなかなかリスキーではあるなと思いました笑。ただこれは、半信半疑のヘヨンと視聴者へ確実に歴史改変した事実を視覚的に見せる為には有りなのかなと思います。後半はほとんどやらないし。)

 

4   歴史改変後、以前の記憶は無線通信者以外保持出来ない。

     (これは世界線が変わるから仕方ないんですが、終盤になるにつれ、ちょっと切なかったです。みんなの頑張り、誰も覚えてないんだもん。)

 

 

そして、タイムトラベル、タイムスリップ、タイムループと色々ありますが、このジャンル、大体考えれば考えるほど、わけわかんなくなるというか、矛盾が出てくるんですね。

あれ?あの時こうだったら、これはどうなるんだ??みたいな。

 

でもそれはしょうがないんです。 

だってそれらは物理的に不可能だから!!!

(宇多丸さんが批評内で大きい声で言ってた気がする)

 

そして、諸々の矛盾にモヤモヤしたら、かの名作「LOOPER」でのブルース・ウィリスの名台詞、「難しい事はよく分からない」を思い出して下さい。分かんないんですよ!!!

 

 

 

この様な感じで未解決事件を現代と過去とで捜査していくわけですが、やはり何が良いってキャストですわ。過去2作とも自分はキャスティングの完璧さにやられたわけですが今作ももう、、、泣

 

 

主人公パク・ヘヨン演じたイ・ジェフン

 

「ミセン」のチャン・グレ役を蹴ったものの、

これが大ヒットし、今回主人公に登板。

気合い入ってましたね〜。スマートな見た目と最初の世を拗ねた感じがよく出ていました。

んー、これは好みかと思うんですが、個人的にはちょっとオーバーアクトな所もあったかな、、。

勿論上手ではあるので、少し肩の力を抜いた方がより自然なのではと。他の作品は未見なので比べてみたりもしたいですね。

 

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(でも頑張ったよ)

 

 

 

主人公2 チャ・スヒョン演じたキム・ヘス

 

過去ブログ「コインロッカーの女」でも書きましたが、まじ凄い俳優さんですね、、、。

現在と過去とで20年程の開きがある役柄を両方違和感なく演じていました。

とにかく過去ターンの凄さ。

ご本人は撮影当時40代半ばかと思うのですが、

20代前半のフレッシュさバキバキに出てました。声のトーンや、目の開き方、ちょっとした仕草がちゃんと新米刑事で、、。もともと童顔だったりフェイスラインや体形をずっとシャープに維持している努力もあるのでしょうが、それにしたってこれは演技力以外の何物でもないと思います。

救急車の中で告白してからのギャン泣き、最高でした。(このシーン、救急隊員もしっかり芝居してて偉いぞ!不時着とはえらい違いだ!)

 

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努力する天才(最強)

 

 

 

主人公3 イ・ジェハン演じるチョ・ジヌン

 

もう実質この人が完全に主役でしょう!!!

ほんっっっっと凄かった!!!!!!

魅力が!!!!!!!!!!!!!!!

自分びっくりしましたわ。

最初出てきた時、え…っ?この人が主要キャスト…??こんなボサっとしたイケオジ感ゼロで…??しかもなんか美女に好かれてるし…え?????

と思ったんですが、、、もう、、、、、

好きすぎる、、、、、

今作の、無線で過去と未来が繋がるという荒唐無稽な設定をこの人の魅力で納得させてくれたというか。

芝居が上手いと言えば、まぁ皆さんそうなんですよ。それを超えるもの、全然まだ言語化出来ないんですが、キャラクターの魅力と役者本人の魅力が完全一致した結果、もの凄く魅力的な人物が爆誕するんですよ。何回魅力って言ってるんでしょうね、だって魅力としか言いようがないんですわ、、、。

こういう人が観たくて、私は映画やドラマを観るんですよね。本当に至福の瞬間です。

(「椿の花咲く頃」のファン・ヨンシクにも同じものを感じました。)

野暮天ジェハンがコーヒーをスヒョンの代わりに持ってくくだり、最高でした、、。泣 

 

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魅力がやばい

 

 

 

その他、モブに至るまで本当に素晴らしい布陣でしたね。

憎々しいキム・ボムジュ、葛藤するアン・チス、実は出来るケチョル、ヨーロッパかぶれのホンギ、強行班の刑事たち(スヒョンの恋路にやいのやいの言うシーン、大好き)。

犯人勢もクセ強揃い(たまにイケメン)。

私はインジュ事件の生徒会員の1人が良かったです。めっちゃ腹立つ顔してんすよ。

 

あともう1点、なるほどと思ったのは、過去シーンの人物を若干縦に伸ばしてるんですよね。

背景までは分からないんですが、初め目の錯覚かPCのバグかと思いきや、どうやら本当らしく。

確かに人間、細いと若く見えるわ笑。

かなりの力技だと思いますが、そのシンプルな工夫も良かったです。

 

 

 

物語は最終局面、2000年に殺されたイ・ジェハンは助かるのか、また現代でアン・チス殺害容疑をかけられたパク・ヘヨンがどうなるのかとう流れになるのですが、それらが解決して大団円とならないのがこの作品。

 

元々の世界線で死ぬはずだったジェハンはスヒョンの通信により、無事生還。この時点で世界線が変わり、ヘヨンも刑事になっているものの殺害容疑などはなく、割と平穏に勤務しているらしい。が、新世界線でスヒョンと再会すると、こちらでも依然としてジェハンは行方不明になっている。これが最終話の半分くらい。

 

この時点で、え、、まじ、、、??となっていたんですが、問題のラストですよね。

 

私は前世界線でジェハンが生還した時、心の底から喜んだんですよ。だのに、また?しかももう時間なさそうだが??と。

 

最終的に明かされるのは、ジェハンは巨大汚職収賄の証拠を持っていたため逃亡し、田舎の病院に父の手を借り15年間身を隠していたが、どうやらそれも見つかったらしく、議員の手先のチンピラが病院に押し入るのと同時に、ヘヨンとスヒョンも車で救出に向かうところで終了。

 

いわゆるオープンエンドってやつだと思いますが、その瞬間はまじで死にそうになりました。

 

こんなみんな(私も)頑張ってきたのに嘘だろ?と。

せめて、せめてジェハンと再会する所だけでも観せてくれよと。

 

韓ドラ仲間にLINEも出来ないほど、メッタメタに凹みました。

 

 

 

が!!!!

 

 

落ち着いて懸命に考えたところ、やはりこの終わり方に意味があるのかなと。

 

今作は「未来がどうなるかは分からないが諦めない事」がテーマだと思うので、分からないままに、しかし諦めず終わるのが正解なんだと思います。これ、ずーーーーっと主人公3人がやってきた事ですから。

 

救出に向かう車内での、スヒョンとヘヨンの対照的な表情が印象的でした。

 

ラストのラスト、病室で何か決意したように振り向くジェハンは映されるのですが、そこには点滅するあの無線機があります。

 

そこから察するに、おそらくジェハンは新世界線でも誰かと通信していた。

 

それにより、今日自分がチンピラに襲われて死ぬ事を知る。

 

かなりの乱闘が予想されるので、あらかじめここには来るなという旨のメールをスヒョンに送る。

 

このメールをきっかりにジェハンが助かる新たな世界線に繋がる。(個人的希望)

 

 

ではないかと!!!!

 

だから、あの先には3人の再会が待ってるはず!!!!!!

 

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これが待ってるはず!!!!!泣

 

 

ぬるくても甘くてもそう思いたい!!!!

 

 

 

当時かなりシーズン2を望む声があったようですし、製作陣も前向きだったようですが、かなり経っちゃいましたからね、、。私はここで終わりでも納得出来る派です。(作られたら勿論観ます)

 

 

といったわけで、鑑賞中も観賞後も全力で楽しめた作品でした!!

ありがとうございましたー!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

品性ゼロのゲス相撲『危険な関係』

危険な関係』(原題 Dangerous Liaisons)

アメリカ映画/1988

 

(ネタバレあり)

 

革命近い18世紀パリ。メルトゥイユ侯爵夫人は自分の恋人であるバスティード伯爵が別の若い娘セシルと結婚することを耳にする。彼女は社交界きっての遊び人であるヴァルモン子爵にセシルの処女を奪うよう持ちかける。

一方ヴァルモンにも伯母の家に住むトゥールベルという美しい未亡人を靡かせようという謀があった。メルトゥイユとヴァルモンは結託し、お互いの欲望を満たそうと動き始めるが…。  wikipediaより引用

 

 

 

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諸事情で鑑賞したんですが、非常に面白かったです!

 

観始める前は高級な文芸歴史ものかなと思ってたんですが、笑える下世話ものでした。

 

元恋人同士でまぁまぁお互い未練もあるグレン・クローズジョン・マルコヴィッチ

社交界の男女関係を水面下で引っ掻き回しまくることを生きがいにしてまして。

 

グレン・クローズの愛人が知らん間に今度若い娘と結婚する事にイラつき、

マルコヴィッチにその娘を犯してほしいと頼むんですが、(この時点でもうゲス)

そんなの簡単過ぎて俺の沽券に関わっちゃうから、他の堅物で有名なミシェル・

ファイファーを落とすわ、みたいな会話が冒頭。

 

マルコヴィッチは界隈ではクズとして有名なんですが、クローズの方はおくびにも

出さず、人心掌握しまくり。

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実はゲスの極み

 

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ストレートにゲス

 

この2人の世界一しょうもない企みシーンや成果の報告会が本当に良いんですよ。

なんたって芝居が激うまなんで。

マルコヴィッチのギリギリ透けて見えるキモさとか最高です。

 

 

堅物ファイファーを落とす為の心無い施しとか、生娘ユマ・サーマンを手篭めにする

時の気持ち悪さ。本当にクズなんですけど、ちゃんと主人公として引っ張る愛嬌の

ようなものもあるんですよね。

 

 

そうそう、今作、若かりし日のユマ・サーマンと彼女に恋する純朴青年にキアヌ・

リーブスも出てるんですよ。ご両人とも決してお芝居が上手とは言えないんですが、

それを補って余りある美しさを堪能出来ました。

 

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のちのザ・ブライド

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と、のちのジョン・ウィック

 

 

首尾よく2人の女性をものにしたマルコヴィッチ。

クローズも大満足かと思いきや、ここでマルコヴィッチがファイファーにガチ恋した

事が判明。

 

この流れがいいですよね〜。

 

たらしな元彼と悪巧みしつつ、自分に未練がある事を楽しんで優越感に浸ってたはず

なのに、新しい女に本気になられちゃった元カノのあの感じ。

 

「お前男として全然イケてないじゃん、別れてこい!(意訳)」って言われて、

ファイファーに別れ話するシーン、めっちゃ笑えました。ひどすぎて。

(何回「理屈抜きだっ」って言うんだよ笑)

 

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純粋な被害者



色々ありつつマルコヴィッチを愛していたファイファーはショックのあまり病を得て、のちに

亡くなってしまうわけです。

 

 

もうわけがわかんなくなったマルコヴィはクローズに俺んとこ来い!でなきゃ戦争だ!

な!ヨリ戻そう!と懇願するものの、クローズはノー。というかWar。

(ここのWarも良かった〜!捨てられる恐怖からの逆噴射、ここに極まれり)

 

サーマン手篭めにキレたキアヌの決闘を申し込まれ、そこでマルは息絶えるわけですが

その時、ファイファーを本当に愛していた事、そしてクローズとの策略レターを

託します。

(散々、クローズに事の証拠として手紙手紙言われていたことに対する粋な復讐

でしたね)

(マルの死を知ったクローズの泣き喚きっぷりをあえて引きで見せるのも素敵)

 

 

噂話は秒で広がる社交界

 

白塗りホクロでオペラ見に来たクローズに浴びせられる大ブーイング。

 

無言で泣きながら化粧落とし、ここからの煉獄を予感させるラスト。

 

最高。

 

 

この作品を観て思った事は、

 

人間、暇だと良くない。

ですね。

 

暇なんすよ、貴族って。

だからこんな阿呆なことに命かけちゃう。

趣味を持て、趣味を。

なんなら労働しろ。

人に迷惑かけんな。

 

主人公の2人だって、地頭いいんだから時代が違えばそこそこ仕事できる人間だった

のではと。

(少し擁護するなら、クローズの方は有能な人間だったにも関わらず、女性という

事で頭打ちな仕組みに憤り、こじらせた結果でもあるのかなと。)

 

日々あくせく働いておる自分ですが、虚無虚無ライフを送った彼らに比べたら

十分幸せですわ。

 

 

というわけで、金はあるが品性ゼロのゲス貴族滑稽人間劇場といった感じで

とても楽しめました!

 

歴史物ですが敷居は激低なので観やすい!おすすめです!!(人選ぶか)